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モンテクリスト伯-華麗なる復讐-は最後までとても切なかった

モンテクリスト伯

 

今期のドラマで一番好きだった。
モンテクリスト伯-華麗なる復讐-

正義のセも、コンフィデンスマンJPも良かったし、
シグナルも崖っぷちホテルも好きで観てましたが、
一番心に残って、最後まで切なくて、
ひっぱられたのが、モンテクリスト伯でした。

 

岩窟王というアレクサンドル・デュマ・ペールの小説で、
あらすじを調べてみたら、ほとんどドラマと同じようなお話でした。
ドラマを見た人じゃないと伝わらないように話しますが、
1844年から1846年にかけた小説ということで、
今から174年前に書かれたものですが、
今の時代でもありえる人間の感情、ねたみ、
本人は気づかないうちに他人にいろんな感情が湧き、
逆恨みになったり、、、
今も昔も、国も違うのに、
人間というのはこういうものかと、思い知らされましたね。

 

すごく純粋で明るい主人公、暖が、
友達や親友にねたまれ、
妙な事件に関与したようになり、無実の罪で遠い外国の牢獄へ入れられます。
2話はほとんど、そのつらく苦しい汚い牢獄のシーンでした。
ひどい拷問をうけ、もう死ぬかもしれない、
その時に別で牢獄に入れられた老人と出会います。
その人がものすごいお金持ちだったのがあとでわかるわけなんですが、
なんとか牢獄を脱獄。
そして大きな銀行へ。
老人が言った暗証番号を口にすると、銀行の奥の部屋へ通されて。

 

15年経って、
そして、暖はモンテクリスト真海(シンカイ)となって、
自分を牢獄に入れた警視庁の人間と、
昔友達だったけど裏切られた人たちの前に、
紳士の姿で現れますが、
昔友達や親友だったものが、暖をまったく気づかないんですよね。
もう暖は死んでいると思っていたからなのかもしれないけど、
いや普通気づくんじゃないのか?とも思いますが、
人間て月日が経って、あまり重きをおかないものや人には、
ほんとうに気づかないのか、という悲しさを感じました。

 

警視庁の入間公平の昔の愛人が、
神楽清の妻だと、話が進んでいくごとにいろんなことがつながっていきます。
妻の留美、稲森いずみさんの堂完治に言うセリフ、
「あなたが生きてて、良かった。
何と思われてもいい、私が勝手に、あなたを思っているのだから。」
死んでいたと思っていた子供が実は生きていて、
今自分の目の前にいる。
親は子供にどう思われようとも、勝手に子のことを心配し想ってる。
子供を持つ親として、心うたれました。

 

岩窟王のお話をこんなに日本的に、ほぼそのままに話ができるとは、脚本も素晴らしいと思いました。

瑛里奈が毒を飲んで血を吐くシーンもすさまじかったですよね。
未蘭ちゃんは無事だったのも良かった。
真海が守尾に渡したあの薬は、やっぱり毒じゃなくて解毒剤だったのも良かったし。

 

最後の晩餐、みんなが集まって、
一番最初に流れた結婚式のビデオを見るシーンもすごく良かった。
ここであのビデオを流すか、と。
真海が一人一人に話しかける言葉もすごかったし。
「幸せそうですねぇ、すみれさん。」
「この映像は南条さんがつくったんですよねぇ。親友でしたもんねぇ。」
暖が笑ってる映像に、
「誰ですかぁ、この頭の悪そうな男は? こういう人間にだけはなりたくないなあ。他人に騙されるのが、目に見えている。」
その時のすみれや南条、神楽の表情、
静かに話す真海の言葉がむなしく悲しく感じました。

 

このドラマを見たあとで、原作の小説のあらすじを読むと、
ほんとうにほぼ忠実に再現されてると思いました。
ものすごい脚本。
そして、このモンテクリスト伯を演じたディーンフジオカだから、このドラマが、終わってもあとに残る素晴らしいドラマになったのだと思います。
この役はディーンフジオカじゃないとできないと思う。

 

いろんなドラマを見てると、
この役はあの俳優さんでも良くない?とか、
あの女優さんがやったほうが良かったのに、とか思う作品もあります。
でも、このモンテクリスト伯の役はディーンフジオカがぴったりだったから、
入り込めて、そして、悲しくて、切ないドラマとして心に残ってるのだと思う。

 
こんなに素晴らしい展開になるとは思わなかった。
録画しといたらよかった。
 

 
自分が気づかないまま、実は親友にねたまれている、
でもその親友は気づかれないように横で笑っている。
いつ陥れられるかわからない。
それは誰にも気づかづに起こりうることで、
そしてそれは今も、174年前も変わり無い。
恐ろしいことになる前に気づくといいのですが。。。
復讐が復讐を呼ばないように。
 

 

kei・victory

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